カビは見た目が悪くて気持ちわるいです。
掃除してもいつのまにかまた発生しています。
- どうしてカビが発生するの?
- 正しい撃退方法を知りたい
- 予防をしてできるだけカビ取りをやりたくない。
カビ取りの知識は広告をはじめ見聞きすることが多いですが色々な情報が飛びかって逆に分かりづらいものです。
断片的でなく、「正確かつ本質的な情報」を体系的に知りたい!
ということで「カビ取り」について徹底的にまとめます。
本記事のテーマは、
- 効率的な方法
- 根こそぎ落とす
- なるべくカンタンに
- コストは安く
それではよろしくお願いします。
カビの知識
カビを徹底退治するために、まずは敵を知ることです。
カビについての情報をまとめます。
カビの特徴(種類、生息環境、死滅条件)
カビの種類
カビは真菌の仲間です。
糸状構造のため「糸状菌(しじょうきん)」とも言われます。
種類は2000種類以上あります。
- 黒カビ
- 赤カビ
- 青カビ
- すすカビ など
大きさは1ミリ以下。
一つ一つを肉眼で見ることはできないほど小さいです。
カビの生息条件
カビは高温多湿を好みます。
- 気温25°以上
- 湿度65%以上
- 栄養
- 酸素
これらの条件がそろうと発生します。
カビの死滅条件
カビを死滅させるには熱や薬剤が有効です。
カビの菌糸は熱に弱いです。50℃以上でたんぱく質が変質するので死滅します。
お風呂のシャワーは出た瞬間から温度が下がるので60℃以上にしてかけます。
化学成分でも死滅できます。
漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムやアルコールが有効です。
カビの健康被害
カビの黒い点々は気持ち悪いです。
お風呂の真っ白なタイルに黒カビが生えると見た目が最悪です。
厄介なのは見た目だけではありません。黒カビは真菌ですので、吸い込むことで健康被害の心配があります。
関連性があると言われる病気:
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 夏期過敏性肺炎
カビが原因で病気につながる可能性があるのが問題なのです。「見た目が悪いくらい我慢すればいい」
とカビを放置はダメです。
黒カビ
主な原因菌 |
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特徴 |
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黒カビと 健康被害 | ・喘息 ・アレルギー の原因菌となる |
素材への 影響 |
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繁殖力 |
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効果的な 方法 |
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黒カビは赤カビを餌とします。赤カビを発見した段階でしっかり掃除をして黒カビ繁殖を阻止しましょう。
赤カビ
赤カビは黒カビに比べると弱く簡単に行くこすり洗いだけで落とせますが、菌が残っていると再繁殖するのでアルコールや漂白剤がベストです。
主な原因菌 |
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特徴 |
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繁殖力 |
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効果的な 方法 |
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カビ取りに使用する洗剤
カビを退治する方法は大きく2種類。
- 塩素系漂白剤
- アルコール
どちらでもカビを退治可能です。
より強力に退治するには塩素系漂白剤です。
塩素系漂白剤が使えない場所にはアルコール。
これがカビ取りの基本戦略です。
塩素系漂白剤はアルコールに比べ圧倒的なメリットがあります。
- 殺菌能力が高い
- コストが安い
ことです。
これについては後の章で詳しく書きます。
家庭内で発生するカビの多くは黒カビと赤カビ。
よりしぶといのは黒カビです。
したがって黒カビを退治すれば赤カビもいません。
ということでここでは黒カビ退治をメインに書きます。
塩素系漂白剤
カビ取りにも適した塩素系漂白剤。
頑固でしぶとい黒カビでも塩素系漂白剤なら一発です。
有名なカビ取り剤と言ったカビハイターやカビキラー。
主成分は次亜塩素酸ナトリウムで塩素系漂白剤です
製品の種類が「カビ取り剤」でなくても塩素系漂白剤は多々あります。
台所の「キッチンハイター」や「ワイドハイター」も塩素系漂白剤です。
主に「漂白」、「殺菌」、「消臭」が用途と書かれています。
強力な殺菌効果があるのでカビ取り剤としても十分に使えます。
次亜塩素酸ナトリウムの殺菌は「強力な酸化作用」
塩素系漂白剤の主成分は次亜塩素酸ナトリウムです。
次亜塩素酸ナトリウムの働きによりカビを死滅させます。
次亜塩素酸ナトリウム:
化学式:naclo
液性はアルカリ性
特徴は殺菌効果や漂白効果が極めて高い点です。
- まな板
- フキン
- 調理器具
殺菌、漂白、消臭ができます。
効果が強く、ノロウイルス対策にも使われるほどです。
次亜塩素酸ナトリウムの殺菌効果は強力な酸化力によります。
その強力な酸化力から材質によっては対象物を腐食させます。
コスパ抜群の塩素系漂白剤
汚れ落とし効果は抜群の塩素系漂白剤。
さらに嬉しいことがあります。
価格が安いことです。
◆液体タイプなら:500 ml ボトルで150円~200円。
アルコール
アルコールでもカビを退治可能です。
エタノールがカビのタンパク質を分解します。
そのためカビの除去が可能です。
「アルコール」と「エタノール」の言葉の整理をします。アルコールと化合物の総称です。
メチルアルコール(メタノール)・エチルアルコール(エタノール)・ブタノールなどがあります。
一般的に「アルコール」といえば、「エタノール」をさしています。
アルコール消毒とよく聞きますが、この場合のアルコールとはエタノールのことを言っています。
消毒目的ならエタノール濃度70%から80%
ではエタノールに焦点を移し「濃度」についてです。
消毒効果の高いアルコール濃度は70%から80%。
濃度が高い無水エタノールは揮発してしまい消毒効果が低いのです。
消毒を目的にした場合は、水で薄めた消毒用エタノールを使います。
黒カビを放置すると色素が映り素材が黒くなってしまいます。(色素沈着)
黒カビは死滅できても、色素沈着はアルコールでは落とせません。一方塩素系漂白剤であれば漂白も可能です。
アルコールをカビ取りに使うシーン
アルコールをカビ取りの使うシーンは
場所柄、塩素系漂白剤を使いにくい場所です。
- 殺菌後に水で洗い流せない場所
- 食べ物のそば(冷蔵庫内、)
- 漂白剤で素材をいためてしまう場所
これらの場所にスポット的に使います。
製品としては「消毒用エタノール」が該当します。
無水エタノールは濃度が100%なので消毒には向きません。
オススメの消毒用アルコールは、冷蔵庫の中など幅広く使えるアルコール製品はパストリーゼです。
塩素系漂白剤を使うカビ取り方法
カビ掃除のポイントはカビ菌の死滅です。塩素系漂白剤は強力なのでそれを吹きかければ死滅可能です。
しかし本記事のテーマは
- 効率的な方法
- 根こそぎ落とす
- なるべくカンタンに
- コストは安く
です。
もっと細かく突っ込んでみていきたます。
タイルや床面のカビ取り
お風呂場の床でカビができやすいのはスミ。
床の平面部分で出来るカビは落としやすい場所です。
床のカビ取りの推奨方法は2つです。
- カビとりスプレーを使用する方法
- 水を張って液体漂白剤を入れる方法
カビとりスプレーを使用する方法
カビに向かってスプレーするだけです。
カビハイターがおすすめです。 なぜなら粘着度が高いからです。スプレーした泡が壁にしっかり粘着するので除去効果が大きいのです。
発生して日が浅いカビなら5分程度で十分です。頑固に根を張ったカビには20分から30分たってからシャワーで流します。
水をはって液体漂白剤を入れる方法
水をはって液体の塩素系漂白剤を入れて放置するだけです。
カビを死滅させる成分は次亜塩素酸ナトリウムです。
カビ取りスプレーのカビハイターであっても液体漂白剤のワイドハイターであっても殺菌効果はほぼ変わりません。
要するに次亜塩素酸ナトリウムをカビに接触させれば良いのです。
手順:
お風呂場の排水口の水をせき止めます。
水をとめます。
- 水を入れたビニル袋で止水
- 排水口カバー 水ためフタ
いずれかの方法で水をせき止めてから、水をはります。
溜まった水に液体の塩素系漂白剤を規定量を入れます。
全体的にかき混ぜて濃度を均一にします。10分ほど放置すればカビ撃退完了です。
カビの程度により時間や濃度を延長します。
とはいえ最大でも1時間つけおきすればキレイになるでしょう。
カビの撃退の他、床の黒ずみも取れます。
水を放流してシャワーで流して終了です。
カビ取り時の装備(身をまもろう)
塩素系漂白剤は極めて強い薬剤が入っています。次亜塩素酸ナトリウムです。皮膚についても皮膚がただれますし吸い込んでも神経毒です。
そのため手についても大丈夫なようにグローブをします。一般的にビニール手袋家に取れるグローブです。作業性を重視するならばニトリルグローブがよいです。
塩素系漂白剤は特有の臭いがします。直接吸い込まないようにマスクをするとよいでしょう。さらに換気扇をつけます。
塩素系漂白剤を使う際にとくに気を付けるのは目に入ることです。そのためゴーグルをして作業すると安心です。カビは天井にもはえますので天井のカビ取りも必要です。天井など上を見上げて作業するので薬剤がたれて目に入るのを絶対に避ける必要があります。
天井や壁面のカビ取り
天井や壁にも黒カビがつきます。
特に天井です。
天井に黒カビ?
と意外に思う人もいますが、実はたくさんカビが潜んでいます。
「お風呂の床の黒カビ掃除はしているのに、カビがたびたび発生する」
そんな悩みはないですか?
天井の黒カビが降るのが原因で床にカビが発生しています。
対策は天井のカビ取りをすることです。
天井や壁のカビ取りの推奨方法は2つです。
- カビとりスプレーを使用する方法
- 液体塩素系漂白剤を水で薄め、柄つきスポンジで塗る方法
カビとりスプレーを使用する方法
天井や壁のカビ取りでオススメしたいのはカビハイターです。
なぜならカビハイターの発射された泡は粘着度が高いからです。粘着度が高いため、タラリタラリと壁から落ちず壁面に残ってくれます。
カビが潜んでいる場所に密着してくれるため撃退効果が高いのです。
専用商品で間違いのない素晴らしい商品です。
液体塩素系漂白剤を水で薄め、柄つきスポンジで塗る方法
この方法のメリットはコストが安いことです。
メモリ付きのバケツに水を入れ漂白剤の注意書きに従って適量を入れます。
原液に近いほど効果は高いですが素材を痛めることも考慮して通常濃度でよいでしょう。
作った漂白剤の液を柄つきのスポンジで塗ります。
こすり落とすのではなく塗るだけでオッケーです。次亜塩素酸がカビに付着すれば死滅可能です。
何年も掃除をしていなく黒カビが音をギッチリ根を張っていもなければ、この方法で綺麗になります
この方法であれば安上がりでカビ取りができます。
1ボトル150円。使用する量はボトル1/4程度なので40円ぐらいしかかかりません。
※この方法の大変な点:
手間がかかることです。
より除去効果を高めるにはカビに対して液剤が密着する必要があります。
しかし液体なので流れ落ちてしまいます。流れ落ちにくくするためにキッチンペーパーで湿布する必要があります。
これらの作業が面倒なのがネックです。
注意点としては顔の上部に向けての作業です。
漂白剤が自分にかからないことです。
ですから長い絵が付いたスポンジが良いです。
塩素系漂白剤を使う時の注意点
塩素系漂白剤は「カビ取り効果」以外にも「漂白効果」や「消臭効果」もある強力な洗剤です。間違えて自分のか体に降りかかってしまうと大変なことになってしまいます。そのため取り扱い上の注意点もいくつかあります。
塩素系漂白剤の注意すべき部分をまとめます。
注意点①:酸性物質と混ぜると有害ガス発生する
塩素系漂白剤と酸性洗剤と混ぜではいけません。なぜならば有毒ガス(塩素ガス)が発生して危険だからです。酸性洗剤でなくてもクエン酸やお酢、トイレ洗剤のサンポールと混ぜるのもダメです。
調べただけでも、死亡例が5件ほどあります。
成分的には塩素が問題です。塩素は毒ガスに使われるなど猛毒です。
塩素ガスの症状としては、
- 気分が悪くなる
- 息苦しくなる
- 皮膚や目に刺激や痛みを感じる
- 鼻の奥やノドに刺すような痛み
- 頭痛にめまい、吐き気
- 大量の塩素ガスを吸い込むと呼吸困難
- 脈拍の減少やチアノーゼ
鼻につくツンとした臭いがします。
もしすこしでも「そうかもしれない」とおもったらその場からすぐ離れます。
注意点②:化学反応で腐食する素材がある
塩素系漂白剤は主に液性がアルカリ性です。
金属によってはアルカリ性と化学反応を起こすものがあります。
アルミニウムは注意が必要です。窓のサッシにアルミが使われます。窓は結露するので窓のそばにカビが生えることはよくあります。その時にアルミサッシにも塩素系漂白剤をかけると化学反応を起こして変色します。アルミにかからないよう注意して作業する必要があります。
注意点③:塩素系漂白剤には期限がある
塩素系漂白剤には使用期限があります。
開封した後は2~3ヶ月です。
有効成分が分解してなくなっていくからです。
新品時に黄色味を帯びた塩素系漂白剤があります。それが透明になっていたら効果はほぼありません。
保管方法が大切です。次のことを守りましょう。
- 高温多湿は禁止
- 屋外に設置している物置やお風呂場の窓際はNG
まとめ買いは期限内に使いきれる量までにしましょう。
アルコールを使うカビ取り方法
アルコールをかけることでカビのタンパク質が分解され退治できます。
アルコールを使ったカビの除去手順:
いきなりカビにアルコールスプレーをかけてはダメです。
なぜならば直接スプレーすると舞い上がって吹き飛んでしまうからです。
まず雑巾でカビをざっくり拭きとります。
次にカビが発生している場所にスプレーします。
その後に布で拭き取ります。
アルコールスプレーでのカビ取りは塩素系漂白剤いくらで準備が少なくラクです。
アルコールスプレーが適した場所:
- 下駄箱
下駄箱は靴の湿気によりカビやすいです。 - 窓ガラス
窓ガラスのカビを放っておくと白いレースカーテンに黒カビがうつります。 - クローゼット
クローゼットの中は風通しが悪くカビが発生しやすいです。 - 冷蔵庫の中
冷蔵庫の中は低温ですが実はカビが繁殖しやすい環境です。 - 畳
畳にもカビが発生しますが畳に漂白剤は使えません。
アルコールスプレーを使うときの注意点
アルコールスプレーに含まれているエタノールは素材をいためることがあります。
- テレビの画面
- スマホの画面
- アルコール耐性の低いプラスチック製品
- 火の周りでは使わない(引火の恐れ)
エタノールの濃度にもよりますが画面が白くなってしまいます。
カビ予防
カビの除去方法についてみてきました。塩素系漂白剤をメインに使えばしっかり落とすことは可能です。
落とすことができるといってもカビ取り掃除をやらないに越したことはありません。カビを取った後は次のカビ取りまでできるだけ長引かせたいものです。
毎日のカビ予防
カビの好む生息条件は、
- 気温25°以上
- 湿度65%以上
- 栄養
- 酸素
だからこそお風呂から上がるときのひと手間がポイントです。
シャワーお風呂場全体にかけます。目的は二つです。
①:石鹸カスを綺麗に流すこと
②:お風呂場の温度を冷ますためです。
冷たい水シャワーをフロア全体にかけます。これで室温が一気に下がります。
その後に壁についている水をスクイーズで軽く切りましょう。
くん煙剤をつかう定期的なカビ予防
銀イオンの煙でカビ菌が付着するのを防ぎます。銀イオンは食器や歯の治療、制汗剤などに使われている安全性の高い成分です。
煙という小さい物質だからこそ風呂場中の隅々にまでいき届いて効果を発揮します。
概ね3ヶ月から半年ほど効果があります。
まとめ
カビ取りについてまとめました。
塩素系漂白剤とアルコールを使った方法を紹介しました。
しかし掃除方法ということではそこまでボリュームがありませんでした。
そうです、カビ取り自体は強い塩素系漂白剤を使えば、けっこう簡単に死滅可能です。その意味においてはカビ取りはラクです。
では何が大変かといえば、 塩素系漂白剤を使う際の注意点がいくつもあることです。しっかり守らないとマジでヤバいレベルの使用上の注意点です。
塩素系漂白剤であれば「混ぜるな危険」。酸性洗剤と混ぜてはいけません。
塩素ガスが発生して吸い込むと危険だからですね。
その他にも、
- 換気をすること。
- 皮膚に触れないようにニトリルグローブをすること
- 目に入ったら大変なのでゴーグルをつけること
- 洗剤を使っている時には子供が触れないように気を使うこと
- 漂白効果が高いのでカビ以外のものに触れて色落ちしないように気を使うこと
カビ取り以外で気をつけなくちゃいけないことが多いから大変です。
アルコールを使うカビ取りも同じです。
塩素系漂白剤ほど取り扱いが厳しくありませんがアルコールを使えない場所があります。
例えば
- テレビの画面
- スマホの画面
- アルコール耐性の低いプラスチック製品
- 火の周りでは使わない(引火の恐れ)
などです。
これらの注意点があることを理解した上でカビ取りをしてください。 注意点が頭に入ってくれば単純にカビが生えてしまった部分に塩素系漂白剤で処理すれば良いだけです。
カビはちょっとサボるとすぐ繁殖します。
見た目も悪く健康被害にもつながるのでカビの特徴を知って適切に対処していきましょう。
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